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税理士の転職先・転職市場動向
税理士は日本全国で約75,000人います。しかし、その平均年齢は60歳を過ぎており「税務実務の現場」では、若手職員が危機的に不足しています。税理士受験者数は減少を続け2019年には29,779名となり、3万人を割り込みました。税理士業界は採用難時代となり「入社条件」は緩和される一方なのです。今日、大手税理士法人でも1科目合格者や未経験の新卒を積極的に採用しています。類を見ない売手市場の今、好待遇で会計税務のコンサルタントとして活躍できるチャンスが溢れています。本コラムでは「税理士業界でキャリアを築くヒント」を不定期に掲載していきます。
税理士試験 合格科目と入社時期
■■ 税理士試験 合格科目と入社時期
税理士になるためには5科目に合格する必要がありますが、
多くの受験生は必修会計科目である「簿記論」「財務諸表論」から受験を開始します。
「簿記論」「財務諸表論」は「法人税法」「所得税法」といった税法
科目と比較すると学習ボリュームは小さくなるものの、
日商簿記検定試験1級よりも難易度は高いといわれています。
問題量は膨大で計算スピードと正確な会計基礎知識が求められます。
気になる「簿記論」「財務諸表論」の合格率は以下のとおりです。
<簿記論 合格率>
令和2年 22.6%
令和1年 17.4%
平成30年 14.8%
平成29年 14.2%
平成28年 12.6%
簿記論の過去5年間の平均合格率は16.3%。
令和2年と平成28年の合格率は10%も異なります。
<財務諸表論 合格率>
令和2年 19.0%
令和1年 18.9%
平成30年 13.4%
平成29年 29.6%
平成28年 15.3%
財務諸表論の過去5年の平均合格率は19.2%。
直近では、平成29年の29.6%が最高値です。
税理士法人・会計事務所に初めて就職する人は、
「簿記論」または「財務諸表論」の合格者が半数程度です。
反対に計算科目の合格はなく、
「法人税法」のみに合格している学生を面接することは稀です。
大学や専門学校在学中に「簿記論」「財務諸表論」に合格すると、
就職活動で高く評価され、
BIG4や国内大手を含めたすべての税理士法人から内定をもらえるチャンスがあります。
ところで、
「合格科目をためてから就職したいが、大学卒業と同時に就職するべきか?」
「3科目合格してから就職したいのですが・・・」
という相談を毎年いただきます。
環境に恵まれている方でしたら「学習意欲」が高いうちに合格科目を増やすのも良いでしょう。
しかし、決断に迷っているようでしたら、
大学や専門学校を卒業するタイミングで就職することをお勧めします。
なぜならば、会計業界の現場においては合格科目数よりも
実務経験(会計事務所・税理士法人での勤務経験)が重視されるからです。
仕事をしながら勉強時間を確保することは確かに大変です。
「試験休暇制度」や「残業時間」は税理士法人毎に大きく異なります。
税理士試験に理解のある税理士法人・会計事務所を選ぶことも大切なポイントです。
また、受験勉強を生活の主軸にしながら、
アルバイトや派遣社員として会計事務所で働くことも1つの道です。
■■ どうする!?税法科目の選択
税理士試験は11科目すべてに合格する必要はありません。
受験科目を選択できることは税理士試験の大きな特徴の1つです。
計算科目を卒業した受験生の多くが悩むこと。
それは、必須税法科目「法人税法」「所得税法」の選択です。
就職・転職での優位性だけを考えると、
相対的に「法人税法」の評価が高くなることが多いです。
相続・事業承継に強みをもつ税理士法人では
「所得税法」の合格も高く評価されます。
「法人税法」「所得税法」の選択そのものが
採否に影響することは殆どありませんのでご安心ください。
実務では「法人税法」「所得税法」双方の知識が問われますので、
いずれにせよ勉強せざるを得ません。
税理士試験の科目別の受験者人数と見てみましょう。
<税理士試験 科目別受験者数ランキング(令和2年)>
1位 簿記論(10,757人)
2位 財務諸表論(8,568人)
3位 消費税法(6,261人)
4位 法人税法(3,658人)
5位 相続税法(2,499人)
6位 国税徴収法(1,629人)
7位 所得税法(1,437人)
8位 固定資産税(874人)
9位 酒税法(446人)
10位 住民税(381人)
11位 事業税(335人)
税理士試験科目を受験者数で比較すると、
ベスト5(簿>財>消>法>相)は過去5年間、不動の順位となっています。
令和2年の「所得税法」の受験者数7位と受験者数が少なく、
令和1年に「国税徴収法」に受験者数を越されました。
■■ 消費税法の受験者数が多い理由
税法科目で最も受験者数が多いのは「消費税法」です。
「消費税法」の受験者が多い理由は、
標準学習時間が350時間程度と「法人税法(約600時間)」と比較して短いことや、
学習した知識が実務で役立つことなどが挙げられます。
消費税には、課税の4要件があります。
① 国内において行われる取引
② 事業者が事業として行う取引
③ 対価を得て行う取引
④ 資産の譲渡、貸付又は役務提供
上記要件に該当しない取引(課税の対象とならない取引)、
例えば「寄付」や「贈与」は「不課税」取引となります。
「貸付金の利子」など消費税になじまないものや、
「住宅の貸付」など政策上課税することが妥当でない取引は
「非課税」取引となります。
輸出取引は消費税が「免税」となります。
「消費税区分(課税・免税・非課税・不課税)」の理解は、実務上必須といえます。
■■ 「酒税法」「国税徴収法」で短期合格?
消費税法の標準学習時間が350時間であるのに対して、
「酒税法」「国税徴収法」は150時間程度とされ、短い時間で合格レベルに達することが可能です。
酒税法は計算問題、国税徴収法は理論問題に重きがあります。
「酒税法」「国税徴収法」は、最後の1科目として受験する人(税理士受験上級者)も多い科目です。
税法の合格経験者は勉強のコツ(ここまで勉強すれば合格できるレベル)を知っているので、
決して容易に合格できると考えてはいけないようです。
■■ 令和3年度(第71回)税理士試験
令和3年度(第71回)税理士試験は、以下の日程で予定されています。
官報公告:令和3年4月2日(金)
受付開始:令和3年5月6日(木)
受付締切:令和3年5月18日(火)
試験実施:令和3年8月17日(火)~19日(木)
ゆとりをもって試験に臨んでいただければと思います。
税理士になるためには5科目に合格する必要がありますが、
多くの受験生は必修会計科目である「簿記論」「財務諸表論」から受験を開始します。
「簿記論」「財務諸表論」は「法人税法」「所得税法」といった税法
科目と比較すると学習ボリュームは小さくなるものの、
日商簿記検定試験1級よりも難易度は高いといわれています。
問題量は膨大で計算スピードと正確な会計基礎知識が求められます。
気になる「簿記論」「財務諸表論」の合格率は以下のとおりです。
<簿記論 合格率>
令和2年 22.6%
令和1年 17.4%
平成30年 14.8%
平成29年 14.2%
平成28年 12.6%
簿記論の過去5年間の平均合格率は16.3%。
令和2年と平成28年の合格率は10%も異なります。
<財務諸表論 合格率>
令和2年 19.0%
令和1年 18.9%
平成30年 13.4%
平成29年 29.6%
平成28年 15.3%
財務諸表論の過去5年の平均合格率は19.2%。
直近では、平成29年の29.6%が最高値です。
税理士法人・会計事務所に初めて就職する人は、
「簿記論」または「財務諸表論」の合格者が半数程度です。
反対に計算科目の合格はなく、
「法人税法」のみに合格している学生を面接することは稀です。
大学や専門学校在学中に「簿記論」「財務諸表論」に合格すると、
就職活動で高く評価され、
BIG4や国内大手を含めたすべての税理士法人から内定をもらえるチャンスがあります。
ところで、
「合格科目をためてから就職したいが、大学卒業と同時に就職するべきか?」
「3科目合格してから就職したいのですが・・・」
という相談を毎年いただきます。
環境に恵まれている方でしたら「学習意欲」が高いうちに合格科目を増やすのも良いでしょう。
しかし、決断に迷っているようでしたら、
大学や専門学校を卒業するタイミングで就職することをお勧めします。
なぜならば、会計業界の現場においては合格科目数よりも
実務経験(会計事務所・税理士法人での勤務経験)が重視されるからです。
仕事をしながら勉強時間を確保することは確かに大変です。
「試験休暇制度」や「残業時間」は税理士法人毎に大きく異なります。
税理士試験に理解のある税理士法人・会計事務所を選ぶことも大切なポイントです。
また、受験勉強を生活の主軸にしながら、
アルバイトや派遣社員として会計事務所で働くことも1つの道です。
■■ どうする!?税法科目の選択
税理士試験は11科目すべてに合格する必要はありません。
受験科目を選択できることは税理士試験の大きな特徴の1つです。
計算科目を卒業した受験生の多くが悩むこと。
それは、必須税法科目「法人税法」「所得税法」の選択です。
就職・転職での優位性だけを考えると、
相対的に「法人税法」の評価が高くなることが多いです。
相続・事業承継に強みをもつ税理士法人では
「所得税法」の合格も高く評価されます。
「法人税法」「所得税法」の選択そのものが
採否に影響することは殆どありませんのでご安心ください。
実務では「法人税法」「所得税法」双方の知識が問われますので、
いずれにせよ勉強せざるを得ません。
税理士試験の科目別の受験者人数と見てみましょう。
<税理士試験 科目別受験者数ランキング(令和2年)>
1位 簿記論(10,757人)
2位 財務諸表論(8,568人)
3位 消費税法(6,261人)
4位 法人税法(3,658人)
5位 相続税法(2,499人)
6位 国税徴収法(1,629人)
7位 所得税法(1,437人)
8位 固定資産税(874人)
9位 酒税法(446人)
10位 住民税(381人)
11位 事業税(335人)
税理士試験科目を受験者数で比較すると、
ベスト5(簿>財>消>法>相)は過去5年間、不動の順位となっています。
令和2年の「所得税法」の受験者数7位と受験者数が少なく、
令和1年に「国税徴収法」に受験者数を越されました。
■■ 消費税法の受験者数が多い理由
税法科目で最も受験者数が多いのは「消費税法」です。
「消費税法」の受験者が多い理由は、
標準学習時間が350時間程度と「法人税法(約600時間)」と比較して短いことや、
学習した知識が実務で役立つことなどが挙げられます。
消費税には、課税の4要件があります。
① 国内において行われる取引
② 事業者が事業として行う取引
③ 対価を得て行う取引
④ 資産の譲渡、貸付又は役務提供
上記要件に該当しない取引(課税の対象とならない取引)、
例えば「寄付」や「贈与」は「不課税」取引となります。
「貸付金の利子」など消費税になじまないものや、
「住宅の貸付」など政策上課税することが妥当でない取引は
「非課税」取引となります。
輸出取引は消費税が「免税」となります。
「消費税区分(課税・免税・非課税・不課税)」の理解は、実務上必須といえます。
■■ 「酒税法」「国税徴収法」で短期合格?
消費税法の標準学習時間が350時間であるのに対して、
「酒税法」「国税徴収法」は150時間程度とされ、短い時間で合格レベルに達することが可能です。
酒税法は計算問題、国税徴収法は理論問題に重きがあります。
「酒税法」「国税徴収法」は、最後の1科目として受験する人(税理士受験上級者)も多い科目です。
税法の合格経験者は勉強のコツ(ここまで勉強すれば合格できるレベル)を知っているので、
決して容易に合格できると考えてはいけないようです。
■■ 令和3年度(第71回)税理士試験
令和3年度(第71回)税理士試験は、以下の日程で予定されています。
官報公告:令和3年4月2日(金)
受付開始:令和3年5月6日(木)
受付締切:令和3年5月18日(火)
試験実施:令和3年8月17日(火)~19日(木)
ゆとりをもって試験に臨んでいただければと思います。
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