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トップランナー 公認会計士

監査法人・上場準備会社を経て
経理アウトソーシング会社を設立

株式会社タクセル 
代表取締役 公認会計士
松本 桂一さん
株式会社タクセル 代表取締役 公認会計士 松本 桂一さん株式会社タクセル 代表取締役 公認会計士 松本 桂一さん

学校の宿題を一切提出しない異端児だった私

小学生から高校生まではサッカー少年でした。勉強は得意な方でしたが、昔から「無駄なこと」が嫌いで、学校の宿題を提出したことがありませんでした。「わかっている問題」をダラダラと解く時間がもったいなくて。学校の先生からは「ろくな大人にならない」と烙印を押されたものです。そんな私でしたから、将来はサラリーマンになれない(なりたくない)と自覚していました。自ずと「手に職をつける」ことを意識せざるを得ませんでした。生粋の関西人の私は、慶應義塾大学経済学部へ進学。関西と関東のギャップに苦しんだこともあり、「やはり将来は関西で仕事をしたい」「公認会計士ならば働く場所も選べる」と思い、3年生から会計士の受験勉強を開始しました。論文式試験に合格したのは大学を卒業した2年後の2005年でした。

学校の宿題を一切提出しない異端児だった私

フラットな組織で複数の上司と仕事を進めるスタイルに共感

フラットな組織で複数の上司と仕事を進めるスタイルに共感

論文式試験に合格した私は、あずさ監査法人大阪事務所に入社。国際部へ配属となりグローバル企業や外資系子会社の監査を担当しました。監査法人に入って最初に驚いたのは、先輩からいただいた言葉です。「公認会計士はプロフェッショナル。ここは上も下もないフラットな組織。会計基準は試験に合格した直後の君が一番知っているはずだから、遠慮せずに何でも発言するように。実務については先輩が教えてあげるから。」プロとして対等に扱ってもらえる職場であることを強く認識しました。加えて「やるべきことをやればあとは自由」「繁忙期はあるが長期休暇も取得できる」というように、メリハリをつけて働ける環境が自分に合っているように思えました。スタッフ時代は、10人のインチャージ、5人のマネージャーの指揮命令下で監査実務を経験。監査は事業会社のように「一人の上司」とずっと仕事を進めるスタイルではないので、上司に対するストレスが溜まりにくいという利点もあります。また、複数の上司の「仕事の進め方」を知ることで、マネジメントの勉強にもなりました。

監査法人6年目に香港(KPMG Hong Kong)へ赴任する

監査法人6年目に香港(KPMG Hong Kong)へ赴任する

2008年にシニアとなり、入社3年目からインチャージを任せてもらえるようになりました。
その頃から海外で働くことを意識し始めます。その理由の1つは「国外でも仕事ができる人になりたい」と思ったからです。もう1つは、自分自身の性格的に「日本よりも海外のほうが働きやすいのでは?」と感じていたからです。監査法人に入社してから、多少なりとも英語には触れていましたし、監査の専門用語をはっきり認識していれば何とかなるのでは?という根拠のない自信もありました。
「海外で働きたい」と言いつづけた結果、入社6年目にそのチャンスが巡ってきました。2011年11月、私はKPMG Hong Kongへ赴任します。現地のインチャージとして、現地スタッフと毎日8時間英語だけで仕事をする生活が始まったのですが、慣れるまでは毎日クタクタになりました。クライアントは日系企業が中心で、社長が日本人、社長以外は現地人という企業が多く、時には文化摩擦の間に入るようなシーンもありました。単に監査をやるというよりは、「何でも屋」に近い仕事の仕方をできたことでクライアントに感謝される場面も多く、自分には合っていたと思います。IFRS対応については特に苦に感じることはありませんでした。
2012年10月、香港でマネージャーに昇格した私は、監査に加えて、M&Aや内部監査などのアドバイザリー業務にも携わることができました。2年間の香港生活で「どこの国に行っても何とかなりそうな自分」に成長できたと思います。加えて、日本と香港の考え方の違いを痛感しました。香港で購読していた英字新聞は「世界」を記事にしている反面、日経新聞は非常にドメスティックに感じたものです。ニュースのトピックそのものが異なるのです。日本では、いまだに「海外では云々」と話す人が多いですが、香港に住んでいると「イギリスでは」「アメリカでは」と視点が具体的になります。今まで、漠然と「グローバル」とイメージしていたものが各国・各地域での「ローカル」だったと気付きました。当たり前のことかもしれませんが、個人的にはとても大きな発見でしたね。

また、香港での生活で得た日本人同士の交流も大きな財産となりました。現地の日本人コミュニティのオープンな文化に触れ、人間関係の築き方自体が大きく変わりました。駐在員が多く数年ごとに出会いと別れのある環境では、自然と距離の詰め方にもスピード感が生まれます。次第にそれを心地いいと感じるようになり、人見知りをしなくなりました。以前は人間関係を築いていくのに少し時間がかる部分がありましたが、自分自身、かなりオープンになったと感じます。

帰国した翌年に上場準備会社へ転職する

帰国した翌年に上場準備会社へ転職する

2013年6月、あずさ監査法事大阪事務所に帰任した私は、海外に子会社をもつ上場企業を中心に監査を担当した後、2014年7月に上場準備中の一般事業会社へ転職します。経営管理部長として業務管理全般と上場準備に従事し、2015年5月に取締役へ就任しました。最初の2年間でバックオフィスの基礎を構築したものの、会社の業績が思ったように伸びず上場の機会になかなか恵まれません。また、2018年にはマザーズ上場企業の子会社となり、親子上場を目指したものの、思ったようにシナジーを生むことができず、2度目のM&Aを実施。東証一部上場企業の100%子会社となり、親会社の方針で社長も交代となりました。当初の目標は達成できなかったものの、会社の継続に目途がついたことで一定の責任を果たしたのではないかと感じた私は、独立を考えるようになりました。

2021年に経理のアウトソーシング会社を立ち上げる

2021年に経理のアウトソーシング会社を立ち上げる

まず思いを巡らせたのは、「CFOとして、自分自身が欲しかった会計サービスとは何か?」ということです。IPO準備で大変だった時、単にコンサルティングをしてくれるだけではなく、手を動かしてくれる専門家が欲しかった。それも単純作業だけでなく、ある程度高度な業務を任せられるところがあればすごく助かるのに…と考えていました。そこで、フィーが高額なコンサルティングでもなく、単純な記帳代行業でもない、その真ん中のゾーンを攻めてみようと思ったのです。
また、経営者にとっては事業承継も悩みの種です。個人企業として承継を考えるのか?IPOを目指すのか?という2つの選択肢に悩む経営者が実に多いものです。この点、バックオフィスの仕組を構築して経営情報を見える化すれば、M&Aで会社を買収してもらうという第3の選択肢も出てくるということは、2度のM&Aで実感しています。
こうした観点から「中小企業の成長を加速する」というコンセプトで、あずさ監査法人の元同僚と3名で2021年1月に株式会社タクセルを設立しました。会社名はお客様が信頼を「託せる」組織にしたいという想いから命名しました。

創業から1年半が経ち、HPからのお問合せを継続的にいただけるようになってきました。毎月、クライアントから切実なお問合せをいただいており、サービスの需要を確信しています。と同時に、弊社のリソース拡大の必要性を実感しており、採用活動に取り組んでいるところです。
また、採用活動を通じて「能力はあるのに、働き方の制限によりうまく発揮できていない人」にたくさん出会いました。そういった方々が能力を発揮できる場所を作っていくことで、優秀な方が集まる組織にしていければと考えています。経理の仕事はどうしても期限遵守のための無理が生じがちですが、一定の責任のもと、働き方の柔軟性を追求していきたいと考えています。
元々寂しがり屋で、みんなでワイワイ仕事するのが好きなので、多くの人と互いに刺激をし合いながら仕事をしていきたいですね。より高いレベルの仕事にチャレンジしていくことで、会社としても、個々のメンバーとしても成長していけるのではないかと考えています。

プロフィール

トップランナー 公認会計士 vol.14 株式会社タクセル 代表取締役 公認会計士 松本 桂一

トップランナー 公認会計士 vol.14
株式会社タクセル
代表取締役 公認会計士
松本 桂一 Keiichi Matsumoto


1980年生まれ、兵庫県姫路市出身。
あずさ監査法人を退職後、CFOとして中小企業の成長フェーズを経験。
マネジメントや組織の変化対応を中心にIT、人事、総務を含めた管理部門の業務を網羅。海外赴任や海外子会社の設立・運営も経験しており、シンガポール、香港など海外業務対応に強み。

https://taxel.co.jp/

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