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「大阪で起業するなら
クレディシップ」を目指して

クレディシップ税理士法人グループ代表
鯉淵 拓真さん
クレディシップ税理士法人グループ代表 鯉淵 拓真さんクレディシップ税理士法人グループ代表 鯉淵 拓真さん

野球少年だった私に必要だったのは大きな目標

私がいた商学部では、日商簿記検定3級を取得すると単位が免除できる履修科目がありました。それをきっかけに簿記を始めたのですが、想像以上に会計が面白くなり2級までを独学で取得しました。そして、せっかく勉強するなら会計系で最難関の資格を目指してみようということで、公認会計士試験の挑戦を決意したのです。ところで、中高時代の私は毎日野球をしていました。奈良県大会優勝を目指して6年間頑張ってきたのですが、野球部を引退すると目標がなくなってしまいました。大学生になった私は、野球と同じような大きな目標が欲しくなったのだと思います。大学時代はとにかく勉強三昧。資格予備校と大学のダブルスクールをしながら毎日14時間、お風呂でもトイレでも勉強していました。短い学習時間で合格できる天才肌の受験生もいますが、私は凡人。勉強量で勝負したのです。大学4回生で論文式試験に合格した私は、有限責任監査法人トーマツ大阪事務所へ2010年に入社しました。

野球少年だった私に必要だったのは大きな目標

過去最低の就職氷河期にトーマツへ

私がトーマツに入った2010年は、論文式試験合格者が就職氷河期に直面した年です。同期が18人と少なく、大量採用時代の1割程度の人数でした。新人が少なかったせいか、入社1年目から多種多様な業界の監査に携わることができました。監査調書や会社のホームページを予習しながら、業態や商取引を理解することに苦労したのを今でも覚えています。

トーマツでは、上司・先輩・同僚に恵まれました。チームの雰囲気が良かったので、ノンストレスで激務と対峙することができました。当時は深夜2時まで働くことも。昔から自分を追い込むことが好きなタイプで、不思議と仕事というよりもお祭りに参加している気持ちになれたのです。

監査法人3年目になった頃、トーマツベンチャーサポートが主催するスタートアップのイベント設営の応援を依頼されました。その時です。ピッチコンテストの審査員だった株式会社サムライインキュベートの榊原代表が、起業家に対してアドバイスをする姿に衝撃を受けたのです。1つのビジネスモデルに対して瞬間的に10も20も的確なアドバイスを繰り出す榊原さんに一目惚れしました。この時「スタートアップ支援をしたい」「ベンチャー企業の成長を支える仕事がしたい」「クライアントと喜びを分かち合いたい」そんな気持ちが大きくなったのです。私は監査法人を退職して次のステージに進む決意をしました。

過去最低の就職氷河期にトーマツへ

独立を前提に税理士事務所で武者修行

独立してクライアントを得るために、まずは税務の知識が必須だと考えました。そう思った私は資格学校の就職説明会に参加し、そこでバイタリティ溢れる魅力的な税理士の先生と出会います。2013年の10月に20名規模の税理士事務所へ転職しました。監査法人では経験することがなかった仕訳入力や税務申告書の作成からスタート。10社程度の会計税務を担当しました。

税理士事務所では2つの大きな経験を積むことができました。1つは、スタートアップ支援です。設立されたばかりのクライアント先では、基本的な仕訳入力から給与計算、契約書や請求書の作成から社会保険までバックオフィスの業務フローをゼロベースで構築しました。ここで得た経験は今の仕事の礎となっています。もう1つは、事業再生支援です。窮境に陥った中小企業のクライアントと事業計画を策定し、複数の金融機関に返済計画を提案しました。会社の「設立」から「再生」まで、異なるステージを1年間で体感できたことは本当に大きかったです。

独立を前提に税理士事務所で武者修行

「売上ゼロ」の逆境からスタート

独立前はとにかく人脈を広げることに精を出しました。平日夜と土日は起業家が集まるイベントに毎日のように足を運んで名刺を配りました。事業計画書の作成、資金調達、在庫管理システムの構築などを無償提供したこともありました。そうこうしているうちに、勤務先の仕事との両立が難しくなったのです。悩んだ末、起業支援をする会社を立ち上げようと決断し、2015年1月に「鯉渕公認会計士事務所」の開業届を提出しました。

立ち上げ初年度はなかなかうまくいきませんでした。顧問先ゼロで数か月が経過したのです。私は逆境に負けることなく「経営者100人に会おう!」と根気よくセミナーに潜り込み、起業家と名刺交換を繰り返し、売上度外視で相談に乗り続けた結果、会社設立前の経営者と出会うことができました。ついに、スタートアップ支援の延長で税務顧問先の第一号のクライアントが誕生したのです。

その後、南森町で7坪の事務所を借りました。当時のクライアントは5社前後でしたので、事務所に寝泊まりする生活が続きました。家賃が支払えるギリギリの生活だったのです。2年目になるとようやくお客様が増えていきました。仕事を回すことに限界を感じて、パートスタッフを雇うところまで成長。2017年にようやく自宅と事務所がセパレートしたのです。翌年には正社員(現在のパートナー税理士)も加わり、現在の事務所の基礎が完成しました。
幸運なことに、お客様からの紹介が絶え間なく続きました。新規クライアントの多くは、既存の顧問税理士の対応に不満を抱えていたのです。私たちは、品質とスピードにこだわりながらサービス提供を継続していきました。

「売上ゼロ」の逆境からスタート

会計税務から労務管理までワンストップでクライアントをサポート

2018年からはマネーフォワードを導入。クライアントとのチャットワークやオンライン面談を積極的に活用していきました。ITリテラシーの高い若い世代のお客様に恵まれたおかげで資料共有もクラウドが主体です。

2020年、現所在地の北浜へ事務所を移転させました。コロナ禍をなんとか乗り越え、2025年に屋号を「クレディシップ」へ変更。14名のスタッフ全員がクライアントに価値提供し、やりがいとともに自己成長をしてもらうために社内ポータルサイトや人事制度を構築しました。クレディシップの価値基準は第一に「良い人」、第二に「良い仕事」、最後に売上です。おかげ様でクライアントは100社を超え、IT、飲食、士業、小売、食品製造、スポーツジムと幅広い業種のお客様の経営をサポートしています。既存クライアントとの関係を大切にしながら、これからも「起業をするならクレディシップ」と言われるような組織にしていきたいです。

 現在のクレディシップには、税理士だけでなく、社会保険労務士、デザイナーや組織コンサルタントなどもいて、起業後に直面する課題解決を得意とするメンバーが揃ってきました。経営はヒト・モノ・オカネで成り立っています。これらの問題解決を、総力を尽くしてやっていきます。



最後に受験生を含めた若手会計士の皆さんへ一言だけアドバイスをさせてください。「やりたいこと」は自分でつくるのではなく、湧いてくるものだと思うのです。私の場合は榊原さんとの出会いがきっかけでした。悩む前に目標となる人に直接会うことが一番だと思います。

プロフィール

トップランナー 公認会計士 vol.30 鯉淵 拓真 Takuma Koibuchi

トップランナー 公認会計士 vol.30
クレディシップ税理士法人グループ代表
鯉淵 拓真 Takuma Koibuchi


クレディシップ税理士法人グループ代表。公認会計士・税理士として100社超の経営支援に携わり、投資家・実業家として複数の企業を経営。挑戦者の夢を「ヒト・モノ・オカネ」の総合支援で実現へ導くことを使命とする。挑戦者が増える社会をつくるため、数字と戦略で未来をデザインし、人と大切にする経営で、社会に必要とされる会社をつくる。

TACマリッジコンシェルジュ
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