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トップランナー 公認会計士

「日本の工芸を元気にする!」
というビジョンを推進する会計士

株式会社中川政七商店
事業支援部 管理課 財務経理グループ長
亀元 宏美さん
株式会社中川政七商店 事業支援部 管理課 財務経理グループ長 亀元 宏美さん株式会社中川政七商店 事業支援部 管理課 財務経理グループ長 亀元 宏美さん

経済学部への進学をきっかけに公認会計士を志す

京都で生まれ育った私はテニス三昧の中高時代でした。大学受験ではセンター試験の得点が振るわず、当初目指していた心理学の道を諦めて、大阪大学の経済学部へ進学することに。会計事務所を営む父は心理学から経済学への軌道修正を大変喜んでいました。

そんなご縁もあってか、大学生活に慣れたころにはTAC梅田校の説明会に足を運び、公認会計士を志すことになったのです。受験生時代はかなり勉強しました。計算科目が苦手で苦労したことを覚えています。論文式試験に合格したのは2011年です。合格者が激増した会計士就職氷河期時代でしたが、3回生のときにインターンでお世話になっていた新日本有限監査法人大阪事務所(現EY新日本有限責任監査法人)に採用していただけました。

経済学部への進学をきっかけに公認会計士を志す

製造業のクライアントを中心に全国を飛び回る

製造業のクライアントを中心に全国を飛び回る

当時のEY大阪事務所の部署はおおまかに国内と国際に分かれていました。私は国内系企業をメインとする部門を希望し、スタッフ時代は鉄鋼、化学、宝飾まで製造業を中心に幅広い業種の監査を20社ほど経験しました。全国の支店や工場への出張も多く、棚卸では冷凍倉庫で凍えそうになったこともあります。珍しいところでは宝石の棚卸も経験しました。

シニアとなりインチャージを任されるようになった頃、世間を騒がせた不正会計問題に直面します。当時はクライアントに対して監査以外のことで気を使うことが増えました。社内の手続が厳格化し、監査そのもののボリュームは倍増。当然ながら監査報酬も高騰する二重苦に陥ったのです。クライアントに理解をしていただくべく、役員クラスの方との議論に同席する機会が必然的に増えました。体力的にも精神的にもタフネスが求められましたが、この厳しい時期を乗り越えて大きく成長できたと思っています。

EY時代に2回の産休育休を取得

EY時代に2回の産休育休を取得

別の分野では、上場準備会社のインチャージを経験したことも大きな財産となっています。上場準備会社と上場会社は文化的に大きく異なりますが、内部統制をしっかりと機能させるためには、役員のみならず従業員の皆さんにもその重要性を認識してもらう必要があります。監査をする側の想いを理解していただくために、クライアントに寄り添いながら自分のリソースを出し続けたことは、現在事業会社で働く私にとって大変貴重な経験となりました。

EYには10年在籍しましたが、その間に2回の産休・育休をいただきました。1回目は入社5年目です。体調も順調だったため、繁忙期も問題なく過ごし、9月下旬に現場を離れて11月に出産。子供が1歳1ヶ月の時に保育園が見つかり同じ現場に戻ることができました。2回目は7月末から約1年間の産休・育休でした。2度目の復職後に監査法人の繁忙期を経験し、その頃から転職を視野に入れ始めました。

「日本の工芸を元気にする!」という会社のビジョンに共感し入社を決意

「日本の工芸を元気にする!」という会社のビジョンに共感し入社を決意

2022年8月、私は株式会社中川政七商店へ入社しました。

私が監査法人からのキャリアチェンジを考えた理由は大きく2つあります。1つは、監査という仕事を通じてある程度の知見が広がったことで、今後はもっと深くコミットしてプレイヤーサイドで仕事をしてみたかったからです。もう1つは、ワークライフバランスの重視です。毎日夕食後には5歳と3歳の子供たちの顔を見たかったというのが本音です。監査法人の中で自分の満足できるキャリアを求めると、いつかは海外との折衝や全国出張が不可避に思えました。ゴールデンウィークには休日出勤もありましたし。転職した今は職場も自宅から近く毎朝子供たちを保育園に送ってから自分のペースで出社をする毎日です。

転職活動はエージェント会社に登録して進め、大手製造業の経理マネージャー候補、ファンド保有メーカーのCFO候補、そして中川政七商店の3社の話を聞きました。当初から事業会社で働くことを希望していましたが、自社の商品やサービスに愛着を持てる会社を選びました。「日本の工芸を元気にする!」という会社のビジョンにも共感できました。また当社で与えられたポジションは、経営者との距離も近かったことも魅力の1つです。

「日本の工芸を元気にする!」という会社のビジョンに共感し入社を決意

2023年9月には財務経理グループ長に就任しました。私を含めた6名のチームは、全国約60の店舗とEC事業に加え、卸売、コンサルティング事業など多岐にわたる会社の事業に関する経理業務を一手に請け負っています。直近の1年間はインボイス制度対応を駆け足で進めてきました。通常の経理業務の他には、金融機関や顧問税理士との窓口、保険代理店との折衝も担当しています。

今後の課題は、現状のシステムをクラウド化して組織全体の業務効率化を図ること、そしてデータドリブン経営の実現です。デジタル推進課と呼ばれるエンジニアチームと協力しながら、その実現に寄与したいと思っています。この点、監査法人時代に培ったJ-SOXのノウハウが活かせるのではないかと思っています。また、そうした経営に必要なエッセンスを抽出して日本全国の工芸メーカーさんにノウハウを展開できれば、会社のビジョン実現もそう遠くない未来に可能ではないかと思っています。

中川政七商店の事業の1つに、経営コンサルティングや、教育事業、まちづくりなどを行う事業があり、その中で「N.PARK PROJECT」というものがあります。
奈良に数多くのスモールビジネスを生み出し、奈良を元気にするために、当社が学びの場を提供し、経営者の皆様に一歩踏み出す勇気を与える、という取り組みです。
私はこの取り組みに直接的に関わっているわけではありませんが、学びの場の1つには管理会計講座があり、そのコンテンツ作成には一部関与させていただきました。自分知見が会社のナレッジとして展開されていくことにはとても高揚感があります。
また、自身で肌身をもって管理会計のエッセンスを抽出してきた当社会長の感覚と、前任者を含め、体系に数字を学んだ専門家の知識を掛け合わせてできたこの講座には、一見の価値があると思っています。ぜひ奈良の地から志ある経営者が生まれることを願います。
https://n-park-project.jp/

変化のスピードが目まぐるしい昨今、10年後のキャリアは誰にも分かりません。転職を考えている若手会計士は、自分の「わくわく」や「満足感」を優先して職場を選んでみてはいかがでしょうか?

プロフィール

トップランナー 公認会計士 vol.24 株式会社中川政七商店 事業支援部 管理課 財務経理グループ長 亀元 宏美 Hiromi Kamemoto

トップランナー 公認会計士 vol.24
株式会社中川政七商店
事業支援部 管理課 財務経理グループ長
亀元 宏美 Hiromi Kamemoto


2011年11月公認会計士試験二次試験合格。新日本有限監査法人大阪事務所(現EY新日本有限責任監査法人)入社。2015年8月、公認会計士登録。
監査法人時代には事業会社の法定監査の他、国立大大学法人、学校法人や第三セクタ等の監査にも幅広く従事。IPO企業へのJ-sox導入支援業務を経て、2022年8月に株式会社中川政七商店に入社。2023年9月、同社 管理課 財務経理グループ長就任。

TACマリッジコンシェルジュ
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