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THE PROFESSIONALS 公認会計士

THE PROFESSIONALS INTERVIEW

将棋以外のことを勉強してみたかった
若い人が必死に勉強する姿に刺激を受けた

祖父の影響で5歳から将棋を指す

将棋を始めたきっかけは祖父です。祖父にとっては「唯一」の男の子の孫だったこともあり、大変かわいがってもらいました。当時は妹から「お兄ちゃんはお爺ちゃんちの子」と言われるほど祖父の家に入り浸っていました。祖父は時計店を営んでいたので、自宅兼店舗に常駐していました。気づけば祖父やその仲間たちと将棋を指す毎日でしたね。
小学校2年生から加古川市内の将棋道場「加古川将棋センター」へ通い始めます。最初は週に1回~2回、4年生の頃からは週5日通っていました。加古川将棋センターには、1歳年下のA級棋士(日本のトップ10棋士)の稲葉陽八段も通っていました。加古川市は、田舎過ぎず都会過ぎない素晴らしい場所。余談ですが、私の妻は加古川東高校の同級生です。

23歳でプロ棋士デビュー

プロ棋士になるための方法はかなり特殊です。まず「奨励会」というプロ棋士になるための養成所に入会する必要があります。奨励会で研鑽を積み、昇級・昇段を重ね最終的に「三段リーグ」を勝ち抜いて「四段」になった時がプロデビューです。プロ棋士は全国で170人しかおらず、年間約4名しかプロになることができない厳しい世界です。
私は小学校5年生で奨励会に入会。プロ棋士になることを意識したのはその頃からです。高校を卒業してからは、奨励会の対局に集中しつつ「記録係」の仕事をしていました。奨励会に入会してから11年半後、23歳で四段に昇段(プロデビュー)できた時はほっと胸をなでおろしました。
持ち時間が一人6時間の順位戦だと、朝10時に開始して2度の休憩(昼と夕食)を挟むと、終局が0時を回ることもあり、かなりの体力勝負です。あまり知られていないことですが、実はプロ棋士同士は幼少のころからの「幼馴染」がたくさんいて、とても仲良しです。対局後にお酒を飲みに行くことも珍しくありません。いずれにしても、対局翌日はグッタリしていますが。

試験も将棋も粘り強さが重要

汎用性の高い「公認会計士」という資格取得を目指す

私は生まれも育ちも加古川で、幼いころから将棋一筋でした。30歳を手前にして「何か他の世界を知りたい」「将棋以外のことを勉強してみたい」と思い始めます。とは言いつつ、プロ棋士を辞めるつもりは毛頭ありませんでしたので、会社員になるわけにもいきません。
ですから、何らかの「スキル」を身に着けようと考え、どうせなら難関資格を目指そうかと。公認会計士はビジネス系資格の最高峰とも言われていますし、将来的に独立して仕事をすることも可能。汎用性の高い資格だと思いました。
31歳で専門学校へ通いはじめて、短答式試験・論文式試験ともに1回目で合格を果たすことができました。高校を卒業してからは一般的な学問からはかけ離れていたので、とにかく勉強することが新鮮でした。周囲は公認会計士を志す若者ばかり。若い人が熱心に勉強する姿に刺激をもらいました。会計士試験は将棋と同様に「粘り強さ」が重要な競技。会計士試験の受験勉強を通じて「思考力」「論理力」が身についたと実感しています。そして、この経験が相乗効果となって将棋にも良い影響を与えています。就職のご縁もいただき、現在は太陽有限責任監査法人の非常勤職員として週3日勤務。週3日は棋士、3日は会計士、1日はパパとして充実した毎日です。

1987年兵庫県加古川市生まれ。祖父の影響で5歳から将棋を始める。
小学校2年生で加古川将棋センターへ入会。第23回小学生将棋名人戦で準優勝。同年6級でプロ棋士を育成する関西奨励会入りし井上慶太九段の門下生となる。2010年に23歳でプロ入り。2020年度の公認会計士試験に合格。プロ棋士活動を継続しながら、2021年より太陽有限責任監査法人の非常勤職員となる。