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THE PROFESSIONALS 税理士の仕事

インバウンド企業支援
コンサルティング

インバウンド企業とは

Inbound インバウンドとは「外から内に入ってくる」という意味です。外国からの観光客の買い物などで、インバウンド需要などという表現がよく使われますが、ここでは外国の企業が「日本へ進出してくること」です。対比するのがOutbound アウトバウンド、日本の企業が海外に進出することを意味します。国際税務とはこのいずれかの企業を相手に税務コンサルティングを提供することです。インバウンド企業とアウトバウンド企業の金額比で考えると日本は先進国の中でインバウンド比率が極端に低く、アメリカなどはインバウンド比率がとても大きな国です。これはアメリカの巨大なマーケットを目指して世界中の企業が進出した結果で、日本のマーケットに魅力がないからではありません。日本の経済規模は依然として世界第3位ですし、日本人は正直で約束を守ります。つまり、欧米と同じスタンスでビジネスを展開できる国なのです。海外から日本に進出する企業にとって、決して進出しにくい国や魅力のない国ではないはずです。インバウンド比率の低さは、長年にわたって多くの日本企業が海外進出を図った結果もありますが、これまで誘致活動を積極的に展開しなかったことも原因の一端です。小泉政権がインバウンド企業を増やすと公約し、政府の後押しが始まりました。これを機にJETROも世界各地で積極的な誘致活動を展開、インバウンド企業は着実に増加しています。今後もその流れは間違いなく続きます。

異なるのは「考え方」と「言葉」

インバウンド企業(日本に進出した外資系企業)を考えるにあたって忘れてはならないのは「日本にある企業」だということです。従業員のほとんどが日本人であることも珍しくありません。そして私たちは、日本の税法に則ったサービスを提供します。海外の企業が日本法人を設立し、銀行口座を開設、給与の計算から決算、税務申告そしてM&Aまでの様々なサービスは全て日本の会社法・会計・税法を始めとした法律、規則に基づいたものです。そうした意味では日本の企業に対するサービスと内容は同じです。異なるのは「考え方」と「言葉」です。日本人同士のコミュニケーションは「あうんの呼吸」がとても大切で、「ちょっとだけ短くして」「少し増やして」などのあいまいな言葉でも意味が通じてしまいます。ところが外国の人を相手にすると、こうしたあいまいな表現ではうまくコミュニケーションが取れません。特にビジネスの世界ではLogical、つまり具体的かつ論理的に説明しないとうまくいかないだけでなく、トラブルの原因になることすらあります。「ちょっと長く」ではなく「5mm長く」、「少し増やす」は「20%増やす」が必要な指示なのです。そして、もうひとつの重要なスキルは英語力です。近頃はスマートフォンに翻訳ソフトが装備されていることもありますが、ビジネス・コミュニケーションの道具としてはもう少し時間がかかりそうです。細かなニュアンスを訳せませんし、複数の人が話を進める会議の場などでは全く役に立ちません。私たちに必要なのは、英語で聴いて、まとめて、論理的に相手に伝えることです。今さらですが、グローバル・ビジネスでは英語が標準語です。英語で職務を遂行できる弁護士はたくさんいますが、英語を使える税理士は本当に少ない。ですからビジネスレベルの英語を使える税理士はニーズが高いのです。最初は高度な英語力がなくても、英語に拒否反応がなければ大丈夫。慣れると必ず使えるようになります。大汗をかくこともありますが、日本の企業に初めて1人で行くときも同じような経験をしますよね。

身近な世界とプロとしての自立

この仕事の魅力はヨーロッパ・北米・アジアなど世界中に友人ができることです。世界がとても身近な存在になります。現在、日本でアクティブに活動しているインバウンド企業の数は3,000社とも5,000社とも言われていますが、まだまだ少ない。見方を変えると世界中の企業のほとんどは日本に進出していない。つまり、将来のお客様になる可能性があるということです。私が永峰公認会計士事務所を設立した1989年には、インバウンド企業に対して税務コンサルティングサービスを提供していた会計事務所はほとんどありませんでした。ところが、最近はこのサービスを提供する事務所が増えています。ニーズが拡大しているということです。
もうひとつの魅力はプロフェッショナルとしての自立です。日本の税理士法人や会計事務所の多くは金融機関からお客様を紹介してもらいます。ところが日本に進出しようとする企業のほとんどは、日本の銀行に口座を持っておらず、金融機関からの紹介は期待できません。そのため、私たちは長年、海外で独自のパイプライン(ネットワーク)を作ってきました。パイプラインからはコンスタントに、そして最近は、既存のお客様からのご紹介による新規取引が全体の半数以上にも上っています。これまでの実績を評価していただいた証だと思っています。
この仕事を通じて、物事を論理的にわかりやすく相手に納得できるように話すスキルが身につきます。ビジネスの標準ツールたる英語力も向上します。また、様々な問題がおきても、そのほとんどは事務所として過去に経験していますから、対処が可能です。トラブルに対処する毎に成長できるということです。グローバル・プロフェッショナルとして、あなたの一生をかけるに値する仕事であるのは間違いありません。皆様のチャレンジをお待ちしています。

プロフィール

大手パートナー監査法人、外資系金融機関勤務を経て1989年永峰公認会計士事務所設立。2008年永峰・三島会計事務所代表パートナー就任。2020年1月税理士法人タックス設立。著作(共著等含む)として、非居住者・非永住者課税、日本進出税務ガイド、もっとよくわかる英文会計(税務経理協会)、誰にもわかる交際費課税の実務(新日本法規)、法人税基本通達の疑問点、国際税務の疑問点(ぎょうせい)、A GUIDE TOPREPARING INCOME TAX(税務研究会)など。

会社情報

永峰・三島コンサルティング
税理士法人JCタックス
https://nagamine-mishima.jp/
設立
1989年9月1日
代表パートナー
所在地
〒100-6104
東京都千代田区永田町2-11-1 
山王パークタワー4階
Tel:03-3581-1975
従業員数
75名
加盟団体
Praxity
2007年4月にMRIとMazarを母体として設立されたロンドンに本部を置く世界規模のネットワーク。総売上高は世界第7位。メンバーは97ヶ国にわたります。当事務所は日本のMember Firm。
International Tax Specialist Group(ITSG)
カナダ トロントが本部の世界40ヶ国の弁護士、会計士からなる税務専門家のネットワーク。専門家同士の個人的な繋がりを重視し、多国間にまたがる国際税務問題を解決に導きます。