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THE PROFESSIONALS 税理士の仕事

税理士は何をする人か知っていますか?
実際に何をしているか知っていますか?

「税理士の仕事」を知るための情報源は驚くほど限定されています。
「何を読めば良いのか」「誰に聞けば良いのか」という
皆様のリクエストにお応えするために、実務家の方々にご協力いただきました。
専門用語はできる限り排除し、初学者でもわかりやすい表現を心がけました。

税理士の仕事を知る

税理士は何をする人か?

税理士の働き方は、大きく2つに分けることができます。ひとつは、税理士法人、会計事務所などで、税務業務や税務コンサルティングなど税理士の独占業務に従事することです。いわゆる「職業会計人」「プロフェッショナル」としての働き方です。独占業務とは、その資格を持っている人だけに許される仕事の領域です。例えば、自動車運転免許を持っていないと自動車を運転してはいけません。「自動車の運転」は自動車運転免許の独占業務だということなのです。税理士の独占業務は「税金に関わる仕事を第三者に提供し、報酬を得る」ことです。自分の確定申告や自社の法人税の申告などは第三者へのサービスの提供ではありませんので、誰が申告しても問題ありません。しかし、ほとんどの中小企業や経営者は、税理士に税務申告やコンサルティングを依頼しています。税理士の仕事として、まっさきにイメージするのはこちらでしょう。

もうひとつは一般企業の管理部門などで、資格試験の勉強中に得た知識を使って仕事をすることです。一般企業で、自社の税務などを自社内で処理する仕事は、税理士の独占業務には該当しません。したがって、税理士登録は必要ではなく、知識をフルに活用して働きます。一方、対外的に働くポジションでは、税理士資格を保持していることが有効なこともあります。そうした場合には、自宅開業という形をとって、税理士資格を取得して働くこともできます。税理士法人や会計事務所では、第三者としての仕事であることに対し、企業内で働くときは自分が主体となって職務を遂行します。

税理士業界で『資格』を活かす

税理士の仕事を大きく変えるきっかけとなったのが、2002年4月の税理士法改正です。税理士個人にしか認められなかった開業が、複数の税理士による税理士法人として開業できるようになったのです。この結果、お客様との契約も事務所の所長たる税理士の個人契約から、税理士法人の法人契約に代わりました。個人と法人、たったそれだけの違いですが、契約の継続性は大きく異なります。個人契約は、契約者の税理士が亡くなったり、リタイヤしたときには効力を失います。大半の契約を事務所の後継者が引き継ぐにしても、その時点で契約は再分配されていました。ところが、法人契約では法人の代表者が代わっても契約は有効です。契約に継続性が生じたことによって、税理士法人は急速に大きくなったのです。法人が大きくなると、これまでは対処しきれなかった規模の仕事も取り扱えるようになりました。また、ビジネスの複雑化によって、税理士に期待されるサービスもより高度になり、より専門化しています。こうした環境が、大規模法人化を加速させているとも言えるでしょう。

もうひとつの流れは、特化です。専門化が進行することによって、自分達の得意分野のみを取り扱うという特化型税理士法人も増え続けています。事業承継や相続、M&Aなど、仕事の種類による特化と、病院や不動産など、業界による特化が目立っています。

世界的にはグループ全体で十数万人を擁する法人があります。日本でもグループ全体で千人を超える法人がでてきています。とはいうものの日本では、最大手の税理士法人のシェアは2%程度と、まだ寡占状態ではありません。一方で地域密着型とも言える会計事務所も健在です。日本経済において、ベンチャー企業の育成も大きな課題です。こうした企業を含めて日本企業の99%以上を占める中小企業のサポートには、十分な余地があると言えます。会計事務所は地域密着型のサービスを展開することで、将来の大企業の育成に貢献しているという見方もできるのです。

企業で『知識』を活かす

多くの企業は、税金の支払いのために手元に現金を残します。ところが「予期しない」巨額の課税に対処することは簡単ではありません。最悪のケースでは、企業経営を揺るがす事態に発展することすらあるのです。例えば、X株式会社がM&AでY株式会社を買収したとしましょう。Y株式会社に多額の未納の税金があれば、X株式会社には、支払う以外に選択肢はないのです。

また、金融機関などが新たに開発する金融商品は、管轄する法律が未整備であることも珍しくありません。そんなときには、会計原則や税法などの立法主旨や法の精神の知識が大きくモノを言います。大きな会社では、信じられないほど多くの商取引が日々行われています。そのそれぞれに税金の問題が発生します。このような背景のもと、税理士を採用しようと企業が増えてきたというわけです。企業で勤務する税理士は、社員として自社の課題を解決することが仕事です。税務サービスを社外に有料で提供することはないので、「税理士」として登録する必要はありません。

税務申告業務
  • 法人税申告書作成
  • 所得税申告書作成
  • 消費税申告書作成
  • 相続税申告書作成
  • 住民税・事業税申告書作成
  • 税務 独占業務 I
  • 税務書類の作成
確定申告・相続税申告書・青色申告承認申請書、その他税務署などに提出する書類の作成業務
  • 税務 独占業務 II
  • 税務代理
確定申告・青色申告の承認申請、税務調査の立会い、税務署の更生・決定に不服がある場合の申し立ての代理など
  • 税務 独占業務 III
  • 税務相談
具体的な事例に基づき、所得金額や税額の計算などの相談業務
コンサルティング業務
  • 会計・税務コンサルティング
    ◎個人 ◎企業
    ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)
  • 事業継承・相続コンサルティング
  • SPC(不動産証券化)
  • 株式公開支援(IPO)
  • 組織再編・M&Aコンサルティング
  • 企業再生業務
  • 医療コンサルティング
  • 公益法人コンサルティング
  • 国際税務
  • 移転価格コンサルティング

1 税理士法人勤務

中規模以上の税理士法人は、多様化するニーズに対応するため、総合化もしくは特化する傾向があります。総合化している法人は、グローバルなネットワークを使ったサービスを展開する法人、日本国内に支店網を拡大する法人に大きく2分化しています。特化した法人は、相続・事業承継をメインとする法人、医療系に特化する法人など、より専門化して質の高いサービスを提供しています。規模が大きくなるほど、付加価値の高いコンサルティング・サービスの割合が大きくなる傾向が見えます。また、大人数での職務遂行が可能なため、規模の大きなプロジェクトにも従事することができます。

2 会計事務所勤務

多くの会計事務所は、個人事業主や中小企業を顧客とした地域密着型のサービスを提供しています。仕事の中心は、記帳代行、月次入力チェック、決算書作成、税務申告などから、経営相談や相続などのコンサルティング業務です。規模が小さくとも専門性の高いサービスを提供している事務所もありますので、一概に規模の大小によってサービス内容を推し量ることはできません。小規模で極めて専門性の高いサービスを提供し続けるために、あえて規模を拡大しない戦略をとっている事務所もあるのです。少人数での事務所運営ですから、所長や他の職員の方々との相性がとても大切です。

3 独立開業

税理士が1人いれば、会計事務所を開業することができます。自宅を当初の事務所とすれば、巨額の資金がなくとも、独立開業できることは大きな魅力です。日本企業の99%が中小企業ですし、日本経済の大きな課題のひとつは、ベンチャー企業の育成です。ベンチャー企業の多くは、管理部門の人材不足です。こうした会社がある限り、会計事務所のニーズはなくなりません。ベンチャー企業の経営者と二人三脚で、会社を育てていくことは大きな喜びです。顧客の獲得が最大の課題ではありますが、一国一城の主となれることは大きな魅力です。

4 一般企業勤務

一般企業では、経理部門、財務部門、税務部門などの管理部門が主な職場です。転職や就職だけでなく、在職中の会社で税理士試験合格の後に他部門から異動することもあります。経理部門では、日々の経理業務に加えて月次決算や年次決算、財務諸表や税務申告書の作成業務、税務調査対応などを担当することになります。大きな企業では、独立した税務部門を持っていることもあり、グループ会社の税務申告業務はもとより連結納税や移転価格税制といった国際税務まで業務の範囲が拡がります。そのため、語学力のある人へのニーズは、とても大きいと言えます。しっかりとした経験を積むことによってCFO(最高財務責任者)への道が拓けることもあります。

ビジネスの成長ステージから見る税理士の仕事

ビジネスの起業から始まり、経営者と一生涯のお付き合いをすることも珍しくありません。企業規模によっては、税理士は経営者の最も信頼できる身近な相談相手です。ビジネスの成長ステージに応じたサービスを提供し、経営者と共に成長していきます。

図:ビジネスの成長ステージ
  • ※1 記帳代行:経理担当者がいない法人や個人事業主を対象としたサービスです。取引に係る原始資料や会計帳票など、入出金に係る資料から、損益計算書や貸借対照表など税務申告の基となる書類を作成します。
  • ※2 月次訪問および経営相談:経理担当者がいる法人や個人事業主を対象としたサービスです。お客様を定期的に訪問し、会計帳簿などの資料に基づき、記帳内容、会計処理、税務処理(消費税の課税区分など)が適正に行われているかどうかを確認します。
    • 経理部門立ち上げ支援 • 月次入力のチェック/助言 • 経営相談

業種による税理士の仕事

ビジネスの業種に特化したサービスを提供していることもあります。

  • SPC(不動産証券化)
  • 医業コンサルティング
  • 公益法人コンサルティング

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